これから帰化を考えている方。
帰化するとどうなるのか。帰化のメリット・デメリットは知っておきましょう。
なぜなら帰化すると今までの生活が変わるからです。
そこでこの記事では帰化するメリット・デメリットについて解説します。
この記事を読むことで外国籍から日本国籍になると何が変わるのかががわかります。
結論は日本にずっと住み続けるなら帰化することをオススメします。
帰化とは?
帰化とは外国人が日本国籍を取得することです。
帰化とは,その国の国籍を有しない者(外国人)からの国籍の取得を希望する旨の意思表示に対して,国家が許可を与えることによって,その国の国籍を与える制度です。日本では,帰化の許可は,法務大臣の権限とされています(国籍法第4条)。
法務省:国籍Q&Aより引用
帰化とは現在の外国籍から日本国籍に変える手続きです。
日本は二重国籍を認めていません。
帰化すると母国の国籍がなくなります。
≫参考:帰化とは?【詳しく解説】
帰化する6つのメリット
- 日本国籍を取得できる
- 日本のパスポートを持てる
- 日本国民と同じ社会保障を受けられる
- 在留資格の更新が不要
- 参政権を得ることができる
- 銀行から融資を受けることができる
1.日本国籍を取得できる
帰化すると日本国籍を取得することができます。
- 面倒な手続きから解放
日本にずっと住み続けるのであれば帰化していると便利です。
例えば、外国籍のままだと次の手続きが発生した場合は本国への届出が必要になります。
- 出生
- 結婚
- 死亡
日本と本国の両方に手続きが必要です。
帰化すると本国とのやりとりが不要になります。
- 新たに戸籍が作られる
帰化すると日本人として戸籍が作られます。
戸籍がある=日本人としての証明になる。
また、結婚していれば夫婦で同じ戸籍にはいることができます。
- 不当な偏見から解放
悲しい話ですが、国籍による差別もゼロではありません。
- 日本国籍にしないと結婚を認めない親族がいる
- 外国人が理由で正社員として採用されない
- 国籍の違いによるイジメ
日本人に帰化することで、不当な偏見がなくなることがあります。
2.日本のパスポートを持てる
日本のパスポートは世界的に見て信用度が高いです。
そのため、ビザなしで渡航できる国が多くあります。
ビザの手続きを踏まなくてもいいので、渡航手続きが楽になります。
国際航空運送協会によれば、ビザなしで渡航できる国で日本は世界1位です。
日本のパスポートの信用度が高いことがわかります。
≫参考:グローバルパスポートランキング
パスポートは身分証明書の代わりになりますので在留カードを常備していなくてもよくなります。
3.日本国民と同じ社会保障を受けることができる
年金・医療・教育等の社会保障について日本人と同じ権利を持つことになります。
一定の年齢になれば年金ももらえるし、病気になれば医療費負担の軽減もあります。
日本の社会保障制度はとても充実しています。よって受けられる恩恵は大きいでしょう。
4.在留資格の更新が不要
日本に滞在している外国人はなんらかの在留資格を有しています。
- 就労ビザ
- 結婚ビザ
- 永住ビザなど
在留資格には期限があり数年に1度、更新手続きが必要です。
帰化すると在留資格の更新は不要になります。
更新をしなくていいので面倒な手続きから解放されます。
5.参政権を得ることができる
帰化することで『政治に参加』することができます。
選挙に行って投票ことができますし、自分が立候補してもいいのです。
選挙に行くということは政治に対して自分の意見を主張できる重要な権利です。
また公務員の役職に就くことも可能です。
公務員になることで手厚い福利厚生や安定した収入を得ることができます。
6.銀行から融資を受けることができる
家や車など高額な買い物する時に銀行から融資を受けたり、ローンを組みやすくなります。
例えば家を購入する場合、一括で支払うの大変です。
融資やローンが組めると家や車の購入ハードルが下がります。
7.強制送還をされることがなくなる
在留資格の持っている外国人は犯罪を犯すと強制退去を命じられることがあります。
つまり、日本から追い出されてしまいます。
帰化すると日本人になるので、犯罪を犯しても日本の牢屋に入ることはあっても日本から追い出されることはありません。
帰化する3つのデメリット
- 母国の国籍がなくなる
- 母国に帰るのにビザが必要になる
- 帰化申請が大変
1.母国の国籍がなくなる
日本は二重国籍を認めていません。
つまり日本に帰化すると母国の国籍は失います。
母国の国籍を失ってしまうと、再び母国の国籍に戻ることは難しいです。
2.母国に帰る時にビザが必要
親や兄弟に会うため母国に行くときにビザが必要になる場合があります。
今までは母国に帰るのに在留資格やビザは当然不要でした。
しかし、帰化すると日本国籍になります。日本人として母国に行く際に入国ビザが必要になる場合があります。
3.帰化申請が大変
日本人に帰化するには『帰化申請』が必要です。
申請しても許可がおりなければ帰化できません。
申請手続きは多くの時間と手間がかかります。
なぜなら膨大な書類を集めたり、帰化申請書を作成しなければならないからです。
帰化申請を試みるも手続きの大変さに挫折してしまう人もいます。
自分だけで帰化申請が困難な場合は手続きを専門家(行政書士)に依頼することができます。
行政書士に依頼することで膨大な書類集めや書類作成をしなくて済みます。
当事務所でも帰化申請の手続きを代行しています。お困りでしたらお気軽にご相談ください。
日本人に帰化するには?
日本人に帰化するには申請して許可されなければなりません。
許可までの流れを見ていきましょう。
- 帰化の条件を満たす
最初は帰化の条件を満たしているか確認しましょう。
帰化するには定められた条件をクリアしなければなりません。
≫参考:帰化するための7つの条件
- 帰化申請
条件を満たしていたら法務局に帰化申請しましょう。
申請手続きは帰化申請書を作成したり、必要書類を揃えていきます。
- 帰化申請から約2ヶ月後に面接
申請から約2ヶ月後に担当者と面接があります。
配偶者がいる場合は同席を求められることもあります。
≫参考:帰化申請の面接で何を聞かれるの?
- 面接から6ヶ月~1年で許可
許可がおりると申請者に通知されます。
許可になると官報【国の新聞】に掲載されます。
まとめ【帰化する7つのメリット・3つのデメリット】
- 帰化をすると7つのメリット
- 日本国籍を取得できる
- 日本のパスポートを持てる
- 日本国民と同じ社会保障を受けられる
- 在留資格の更新が不要
- 参政権を得ることができる
- 銀行から融資を受けることができる
- 帰化する3つのデメリット
- 母国の国籍がなくなる
- 母国に帰るのにビザが必要になる
- 帰化申請が大変
帰化するメリット・デメリットを見てきました。
結論は母国に帰ることなく、日本にずっと住み続ける予定なら帰化することをオススメします。
日本人になったほうが社会保障や参政権の権利が得られるからです。
- 帰化の流れ
- 帰化の条件を満たしている
- 法務局に帰化申請を行う
- 面接を受ける
- 帰化が許可される
帰化に関する記事は下記も参考にしてみてください。